こんにちは。
はじめてのコピーライティング小比井 雷太です。
あなたは、ゴルディロックス効果とは、一体どんな効果か知っていますか?じつは、童話によく出てくる選択肢が3つの時の心理現象のこと、ゴルディロックス効果とはいったいどのような心理効果なのでしょうか。
実は、ゴルディロックス効果とは、欧米では、当たり前のように使われている販売心理学で、営業マンの交渉術としては基本中の基本。そんな心理学から生まれたゴルディロックス効果をあなたにお届けいたします。
ゴルディロックス効果とはどんな心理学か。
ゴルディロックス効果とはゴルディロックス現象とか、ゴルディロックス経済とかに使われている心理学の言葉で、ある心理現象のことを指します。そのゴルディロックス効果のある心理現象とは、「ちょうど良い程度」のこと。
このゴルディロックス効果とは、真ん中を選ぶ心理なのです。あなたはこんな経験はありませんか?
カフェやファーストフードに行くとメニューにS・M・Lがあることが多くないですか?ちょっとした寿司屋に行くと、並、上握り、特上にぎりとありますし、牛丼屋でも、並、大盛、特盛があります。
このような、3パターンから選ぶ心理は、知ってか知らずか、世間一般で本当によく使われているのです。この大中小、松竹梅の3つからどれを選ぶかという実験を行った結果、じつは、2:5:3の割合で中や竹の真ん中の品物が選ばれることが多いのです。
言われてみれば・・、と気づくことはありませんか?こんな真ん中を選ぶ心理はマーケティングやコピーライティングでも当たり前のように応用されていること、あなたは知っていましたか?
ゴルディロックス効果は選択肢が3つの時の心理現象。
このようなゴルディロックス効果は真ん中を選ぶ心理とか、松竹梅理論とかと呼ばれている選択肢が3つの時の心理現象。実は、人間って、真ん中を選ぶと落ちくのです。その理由は、端っこは安定性が無くて、落ち着かないから。
もしかすると、椅子に座るときは、端に座る方が好きという人もいるかもしれません。ですが電車で端に座る心理も、実は真ん中を選んでいるのです。
どういうことかというと、端っこを取ると、その横は空間が広がる。プライベートスペースの確保という観点から、人間は自分のパーソナルスペースに他人が入ってくることを拒絶します。
そのパーソナルスペースが端に座ることで、自分の横に確保できるとなると、自分の横と正面の間斜め45度に中心を取れば、自分の位置は人のいない中央になります。つまり、視界が開けている方向の真ん中に位置することになるのです。
このように、一見端っこを選んでいるようでも、実は真ん中を選ぶ心理。これは、安定を求める心理が働いているのです。
これこそちょうど良い感じを選ぶというゴルディロックス効果。そして、常に心地よい状態を追い求めている人間の心理がゴルディロックス効果を生み出すのです。
ゴルディロックス効果の基になった童話!ゴルディロックスと3匹のくま
ゴルディロックス効果の元になった話は、ヨーロッパで語り継がれている話で、イギリスで特によく語り継がれている、ゴルディロックスと3匹のくまという童話が元になっています。この童話は、実は、一般に出回っているのは「戦争と平和」や「アンナ・カレーニナ」で有名なロシアの作家レフ・トルストイの翻訳本です。
この「ゴルディロックスと3匹のくま」の内容はいたって簡単。なので、ここで紹介しておきますね。
むかしむかし、森の奥に1件の家がありました。そしてその家には、大きなくまと中くらいのくま、そして小さなくまがお行儀よく暮らしていました。 3匹のくまはそれぞれの大きさと同じお皿、椅子、ベッドを持っています。 そんなある日、3匹のくまはスープを作ってお皿にとりわけ、食べるのにちょうどよくなるまで森に散歩に出かけます。そんな時に金髪の女の子がその家の前を通りかかりました。 その女の子の名前はゴルディロックス。ゴルディロックスは人のお家を覗くことはいけないことだと知りながら、誰が澄んでいるのかとても気になって窓から中を覗いてしまいます。 そうすると、テーブルは見えるのですが、他は良く見えません。だから、玄関のドアのカギ穴から中を覗きます。 すると、すぅーとドアが開いたので、よくないこととは知りながらゴルディロックスは家の中に入っていきます。 するとテーブルの上においしそうなスープがあるのです。 とてもおいしそうだったので、ゴルディロックスは大きなお皿のスープを飲もうとするととても熱くて飲めません。中くらいのお皿のスープもまだ冷めていません。小さなお皿のスープはちょうど良い加減になっていてゴルディロックスは小さなお皿のスープを平らげてしまいます。 そうしているうちにゴルディロックスは椅子を見つけます。大きな椅子は石でできているので硬くて冷たいので中くらいの椅子に座りますがこれも丸太で出来ているので座り午後地がよくありません。 そうして小さな椅子に座ると、ピッタリなのではしゃいでいると、その椅子を壊してしまいます。ゴルディロックスは自分で椅子を壊したのにぷんぷん怒って他におもしろいものはないのかと探し始めます。 そうすると家の2階でベットを見つけ大きなベッドにもぐりこみます。ですが、大きすぎて枕が高くゴルディロックスには合いません。中くらいのベッドはゴルディロックスには固すぎます。最後に小さなベッドはゴルディロックスにとってちょうどよく、いつの間にか眠ってしまいます。 そうしているうちに3匹のくまが家に帰ってきます。スープが無くなり、椅子が壊され、ベッドがあらされています。そうして、最後に金色の髪の毛が見える小さなベッドをのぞき込むと。 ゴルディロックスはバチッと目を開け、のぞき込んでいる3匹のくまと目が合います。ゴルディロックスと3匹のくまはお互いに「キャー」と声を上げ、ゴルディロックスは外へ逃げ出し、二度と森のくまの家には近づかなかったそうです。 3匹のくまは森の家で今もお行儀よく暮らしています。 |
もともとはゴルディロックスは老婆で道徳心のないものに部屋を荒らされるという話だったそうです。それをトルストイが日常の道徳心のない子供たちの言動を気にかけこのような話に作り替えていきました。
ちなみにゴルディロックスとは、gold(金)+locks(髪)が由来となっています。
ゴルディロックス効果を利用した交渉術
ゴルディロックス効果を利用した交渉術について触れてみます。人は、選択肢が2つだと7割の人が安いものを選び、選択肢が3つだと、真ん中のものを選ぶことが多いということが心理学の実験からわかっています。
これを応用して、売りたい価格を中くらいに持ってきて、安いものと高いものと同時に提示するのです。そうすると、5割の人は、中くらいのものを選んでくれます。残りの3割が高いものを選んでくれるので、結果、若干目標より売り上げが上がるという結果になります。
あくまでも統計的な数字ですので、100%の再現性があるわけではありません。ですが、結果がこうなりそうだと分かっているのに、失敗する確率の高い方法、ちょっと高いものとちょっと安いものの選択肢を2つにする必要はありません。もちろんあなたは、ひと手間加えて選択を3つにする方を選びますよね。
このゴルディロックス効果に加えて、売りたい商品に強めにマーキングしておくのも良い手。マーキングで目を惹きつけられて思わずそれを注視するからです。注視することでお客さんが「自分はこの商品に興味があるのだ」と思い込むのです。
ちょっと心理戦の色が濃いですが、やってみたらおもしろそうだと思いませんか?
また、不動産屋で売るための順番として「高い物件」→「安い物件」→「売りたい物件」の順に回ると成約率が上がるそうです。
多くの選択肢を見せると心理的に迷ってしまい、結局買わずにお客さんを逃がすことになりますから、3つという多くの人が頭に残る数字、マジックナンバーにちなんだ数字を持ってくるのも、効果的な心理効果を使っていますよね。
(参考:松竹梅理論の真ん中を選ぶ心理!極端の回避性によるフレーミング効果)
まとめ
ゴルディロックス効果とは、童話に出てくる選択肢が3つの時の心理現象。真ん中を選ぶ心理であり、松竹梅効果と呼ばれる心理効果にとても似ている心理現象。
一部にはWEBではゴルディロックス効果は現れにくいといいますが、ゴルディロックス効果を「ちょうど良いものを選ぶ心理」としてとらましょう。そうすれば、WEBであろうとリアルであろうと、お客さんにとって「ちょうど良いもの」なら、選ばれるはずなのです。
今回も最後までお読みいただきましてありがとうございます。それでは、引き続き、コピーライティング生活、楽しんでいきましょう!
はじめてのコピーライティング 小比井 雷太
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