こんにちは。
はじめてのコピーライティング小比井 雷太です。
コピーライティングのプロスペクト理論は、実は、購買意欲をコントロールするための基本的な心理学的理論。だから、バーチャルな空間で取引される投資やFXでも十分通用する手法。
さらに、投資やFXでトレードするにあたって、克服すべき問題を抱えた心理学に基づく理論なのです。このプロスペクト理論をしっかりと理解しておかなければ、トレードで勝ち馬に乗って稼ぎ続けることができないでしょう。
そんな、コピーライティングでも重要視されているプロスペクト理論について、お伝えしていきます。
コピーライティングとは
コピーライティングとは、広告を書く技術です。広告を書く技術とFXや投資とどんな関係があるの?という疑問もわいてくるかもしれませんが、少し聞いてください。
コピーライティングは、広告を作る技術ですが、広告とは、読む人、見る人の深層心理をえぐり出して、その人の欲望をつつく、そんなテクニック。「この商品、欲しい!」そう思ってもらわないと、人々は買ってくれないですよね。
だから、コピーライティングでは心理学に基づく理論を大切にします。心理学から得られた膨大な人間の行動パターンを分析し、抽象的な理論を導き出して、具体的に広告に落とし込む。そんな技術がコピーライティングなのです。
その原点を考えてみるとどうでしょうか。FXや投資などのトレードにとは、チャートや市況、ニュースなどの過去のデータからこの後の予想を導き出すものですよね。そうなると客と店、売り手と買い手の関係から生まれる購買心理が大きく影響してくると思いませんか?
つまり、コピーライティングに使われているテクニックを知ることで、あなたのトレードのスキルが格段に上達するということ。売り買いの心理を学ぶことであなたのトレードテクニックは向上します。
もし、あなたがこの購買心理を知らなかったら、相手に手玉に取られてしまい、稼ぎ続けることは出来なくなります。トレードで失敗して大切な財産を失う事を避けるためにも、このプロスペクト理論を知っておくべきでしょう。
(参考:ゴルディロックス!経済から天文学、医学まで幅広く使われる童話とは)
プロスペクト理論とフレーミング効果とは
プロスペクト理論とは、買い手の気持ちを実験的データで表したもの。何かものを得る時には、リスクを冒すことをためらうけれど、失う時には、リスクを冒してでも損失をゼロにしたくなる気持ちが働くという理論。
少し例をあげてみましょう。
あなたは、医療関係の責任者である村で流行っている病気に対する特効薬を持っているとします。その病気で600人死亡すると要されています。この病気と闘うための対策が2つ提案されているのですが、正確な科学的評価をしたところ、それらの対策の結果は次のようになっています。
- 対策Aが取られると、200人助かります。
- 対策Bが取られると3分の1の確率で600人が助かり、3分の2の確率で誰も助かりません。
あなたはどちらの対策を使いますか?どちらの対策をとるか、少し覚えておいてくださいね。それではもう一問ありますので、想像してみてください。
村の状況は同じで600人が死亡すると予測されています。そして対策が2つ提案されました。その提案とは、
- 対策Cが取られると、400人が死亡します。
- 対策Dが取られると、3分の1の確率で誰も死亡せず、3分の2の確率で600人が死亡します。
さて、あなたはどちらの対策が良いと思いますか?
それでは、この対策の客観的な価値を調べてみましょう。
|
これを見てわかるように、全ての対策は、同じ価値をもっています。でも、あなたには、どちらかを選んで頂きました。
この結果を予想すると、対策Aと対策B、対策Cと対策Dがそれぞれ半々になるはずですよね。ですが、この結果を集計すると、そういえないのです。
対策Aと対策Bの場合は、対策Aを選んだ人が72%、対策Bを選んだ人が28%です。一か八かで600人助かる方法をとるより、確実に200人助かる方法を選ぶ人が多くなるのです。
また、対策Cと対策Dの場合は、対策Cを選んだ人は22%、対策Dを選んだ人は78%。最初の問いとは反対に確実な対策を避けて危険を冒すことを好む傾向があるのです。
これがプロスペクト理論の原点です。
そして、「~人助かる」という肯定的な表現をすると、確実な方法を選ぶのに、「~人死亡する」という否定的な表現をすると運に任せてリスクを取ることを好むようになることが、この実験で明らかになっているのです。
このように表現の仕方を変えるだけで、意思の決定が変わるという現象をフレーミング効果。このフレーミング効果が起こる理論をトヴェルスキーとカーネマンが実証実験し、提唱した理論がプロスペクト理論なのです。
(参考:松竹梅理論の真ん中を選ぶ心理!極端の回避性によるフレーミング効果)
なぜ、投資やFX手法にプロスペクト理論が関係するのか
投資やFXで使われる手法はいろいろありますが、結局のところ、損をするか得をするか、その判断の連続ではないでしょうか。
そんな、投資やFXに使われる手法の根底には、プロスペクト理論があるのです。得をする人間と損をする人間、その心理的な圧力差と、絶対数の人数差が価格の動きを創り出していきます。
投資もFXも、決まった価格は存在しません。今、その商材がいくらなのか、そしてそれは、その価値があるのか、無いのか、それで値動きが決まります。
その客観的な事実だけを踏まえて話をすると、プロスペクト理論が邪魔をするのです。理論だけで正解を出させない事が多いのは、この心理的な圧力が、原因なのです。
(参考:影響力の武器の第二版と第三版との違いはここ!チャルディーニ理論の6つの原則)
プロスペクト理論を克服すべき問題
ではプロスペクト理論は克服できる問題なのでしょうか。
一般的に、心理的な原因による行動は、自分ではコントロールできません。だから、鬱で悩む人も多いし、他人から見たらたわいもない失恋話で自殺したりする人もいるのです。
自分自身でさえコントロールできないのだから、他人をコントロールしようなんて、もってのほかです。心理のプロ、心理カウンセラーでも、他人をコントロールするのではなく、気付きを与えて自ら行動することを促すことしかできないのですから。
だから、コントロールするのではなく、その理論があり、そんな動きをすることがあるということを知識の一つとして持っておくことが重要。
それを知っているか知らないかだけでも、データだけで判断して大損することがなくなり、自分勝手に判断して、大赤字になることもなくなるのです。
(参考:心理学はコピーライティングスキルの基本!行動心理学に学ぶ基礎一覧50+α)
まとめ
以上、「コピーライティングのプロスペクト理論は投資やFX手法で克服すべき問題」をお伝えしました。この理論の存在を知り、そして克服し、利用する。それがFXや投資で勝ち馬に乗れる方法ではないでしょうか。
そもそも、コピーライティングとは、広告を読ませる技術であり、広告を読む人々の購買意欲を高める手法。つまり、買う、売る、の根源となる知識が詰まったテクニック。
FXや投資とは一見かかわりがないように思えますが、そうではありません。心の底によどむ欲望をコントロールするためのテクニックとしては同じもの。買う者と売る者の関係、全てにおいて一貫性があるのです。
それでは、引き続き、オールラウンドなコピーライティング生活、楽しんでいきましょう!
小比井 雷太
(参考:プロスペクト理論を例を挙げわかりやすく説明!マーケティング・コピーライティングの心理学)
コメントを残す