コントラスト効果(対比効果)とマーケティング・コピーライティングの心理学


こんにちは。

はじめてのコピーライティング 小比井 雷太です。

コントラスト効果(対比効果)とマーケティングやコピーライティングはとても関係の深いもので、アンカリング効果とともに使うと非常に有効です。心理学の知識が大きく結果に作用するマーケティングとコピーライティングの世界で必須スキルのコントラスト効果とは一体ドンのようなものなのか。

その心理学の知識、コントラスト効果(対比効果)についてマーケティング・コピーライティングの観点から、お話しします。

 

心理学の知識、コントラスト効果(対比効果)とは

 

コントラスト効果(contrast effect)とは、対比効果、または、「知覚のコントラスト」「コントラストの原理」とも言う心理学の知識。2つ以上の物事を比べた時に差があると、実際の差より大きな差として感じられるという心理的な現象です。

これは、物理的なものだけでなく、言葉や文章など、抽象的な概念に対しても効果が生まれます。

 

あなたが、10kg入りの米袋を持ったとします。とても重いですよね。そのあと、5kg入りの米袋を持ったとしましょう。すると重いけど、耐えられる感じではないでしょうか。

つぎに、1kg入りの米袋を持ちます。とても軽いですよね。その次に5kg入りの米袋を持ってみてください。最初の10kgの米袋を持った後より、重く感じられるのです。これがコントラスト効果です。

 

マーケティングでコントラスト効果(対比効果)を使うには

 

マーケティングで使われるコントラスト効果は主に価格に対して使われます。10000円のものを見た後に、1000円のものを見たら、安く見えるのです。金額のコントラスト効果を使うにはこのようにアンカリング効果を意識しながら使うことが必要になります。

ですが、コントラスト効果で大きく影響が出るのは金額面だけではありません。販売したいターゲットが何を望んでいるのかそれを見極められたら、望んでいるものに対してコントラスト効果を適切に使うことができるでしょう。

 

飲食店で使われるコントラスト効果

 

飲食店でよく使われるコントラスト効果についてお話ししましょう。レストランに行くと、そこのメニューを見ますよね。多くのメニューで、最初に書いてあるのは、「当店一押しのメニュー」。

そしてその金額がまあまあ値が張るいい値段だったことはありませんか?その次にメニューに書いてあるものは、サービスランチやお得セットが並んでいることが多いですよね。

 

すると、前の価格と比較して、安く感じてついついそちらを頼んでしまったなんてこともしばしば。つまり、一押しのメニューと書いておきながら、実際は当て馬になっているのです。

前の商品が高く、次に見た商品が安いと、コントラスト効果のほかに、前の価格が基準価格になるという、アンカリング効果も発動。コントラスト効果とアンカリング効果を有効に使う方法は高い価格を提示した後、目標の価格にまで下げてお得感を演出する心理テクニックです。

 

家電量販店でのコントラスト効果

 

家電量販店でもコントラスト効果をよく使っています。家電量販店で陳列されているものはいろいろありますよね。でも、一番目に付くところには、格安商品ではなく、ハイエンドモデルの最高級商品がディスプレイされていませんか?

その後ろに、格安商品や、ミドルレンジの価格帯の商品が目につくところに陳列されます。これは、最初に高価格商品を見た後にそれよりも価格の低い商品を見たら、とても安く、お得感を感じるからです。

 

家電量販店の販売テクニックもコントラスト効果を使っています。商品を見ていたら販売員が寄ってくることってよくありますよね。その時、販売員は予算やスペックを聞いて高い商品を買うように説得してきますよね。

ですが、予算がないというと、低価格の商品に切り替えてセールスしてきませんか。ある程度、こちらの財布の中身を見ながらのテクニックのようですが、うまく対比効果を使って話を切り出してきますよね。

 

コピーライティングでコントラスト効果(対比効果)を使うには

 

コピーライティングは広告を書くスキル。この文章で勝負するコピーライティングでは、心理学のテクニックをふんだんに使うことが要求されます。

文章を読んでもらうだけで、その商品を買ってもらうためには、コントラスト効果を上手に使うことが必須スキルとなります。だからこそ、コントラスト効果も、コピーライティングのテクニックとして活用されているのです。

 

価格面でのコントラスト効果

コピーライティングでコントラスト効果(対比効果)を使うにはアフィリエイトでよく使われる価格提示の方法があります。まず、通常価格を提示して、次に割引をする理由とともに割引価格を提示します。

もともと割引価格が売りたい値段なのですが、通常価格を高価格に設定することで、コントラスト効果が発動して安く感じるのです。割引してもらっているという事実もコントラスト効果の相乗効果であるお得感が上昇するのです。

 

販売面でのコントラスト効果

影響力の武器の中で紹介されている話しで「スーツを先に売れ」という話があります。これは、「三つ揃えとセーターが欲しい」というお客さんに先にスーツを売りなさいという話。

先に値段が高いスーツを495ドルで買ったなら、95ドルのセーターは高く思わないという理論。売り上げを少しでも上げたいなら、高いものから売ることが重要です。

 

コントラスト効果に関連する心理学スキル

 

コントラスト効果とは二つのものを並べると、その差が大きく感じられることです。これに似た効果のある心理学スキルは、松竹梅効果、アンカリング効果があります。

松竹梅効果とは、差のある3つのものを並べると、中くらいのものがよく選ばれるという心理学の理論。その比率はおおむね高価格:中価格:低価格 = 2:5:3の割合になります。

アンカリング効果とは、先に提示された数字がのちに見せられた物の評価に影響を及ぼすという効果です。例えば1000円の値札を見た後に1万円の値札を見ると高く感じるという心理学スキルです。

(参考:アンカリング効果とは

 

まとめ

 

コントラスト効果、対比効果とは、対比されると2番目のものが最初のものと差がある場合には、実際よりその差が大きく感じられるという心理学の理論。コピーライティングにも、マーケティングにも利用されていて、常識のように使われています。

人は対比されることによって、その差を大きく感じられるのでマーケティングの調査でも前の基準が次の基準になるという同じ効果が確認されているコントラスト効果。例えば、アンケートの質問ですが、質問の最初に答えた回答が基準になって、以降の回答に影響を及ぼすのです。

 

この店の雰囲気は?という質問で5/10点の評価を与えるとその後の評価も5点が基準。もし、最初の質問で、10点の評価を付けたら、その後の評価もその点数が基準となります。

このように相手の印象操作が可能になるコントラスト効果。あなたのマーケティング、コピーライティングにも利用してみてくださいね。

 

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございます。それでは、引き続き、コピーライティング生活、楽しんでいきましょう!

 

はじめてのコピーライティング 小比井 雷太

 

(参考:心理学に学ぶコピーライティング基礎スキル一覧50+α


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