こんにちは。
はじめてのコピーライティング小比井雷太です。
コミュニケーションスキルって使おうと思ってもなかなか使うタイミングが来なかったり、見逃してしまったりすることがありますよね。なので、ピグマリオン効果とゴーレム効果、ハロー効果とホーソン効果、プラセボ効果について、まとめてみました。
それぞれの心理学の概略とコピーライティングへの応用についてわかりやすく述べていきますので、一度参考に見てみるのもいいかもしれません。
コピーライティングと心理学の隠れた関係
実は、コピーライティングと心理学との関係って結構結びつきが深いのです。なぜなら、コピーライティングは、広告を書くスキルであって、購買意欲を高めたり、広告を見た人に企業イメージや商品イメージを植え付けていくテクニックです。
心理学とは、過去の経験や知識など、心理的な要因について、仮説を立て、それについて実験やアンケート、観察などによって、その仮説の立証性を確かめていく学問です。人間の心理は十人十色という言葉があるように、色々な感じ方、考え方、表現の仕方があり、それらバラバラの人間の心理をまとめていき、系統立てて分析していく作業が心理学です。
つまり人間の修正についてのデータの集大成から導き出された公式が心理学の根本。だから、消費者の心理にアプローチをかけることが多いコピーライティングは、心理学としてのデータの宝庫に頼る事が求められているのです。
心理学も、コピーライティングも怪しい者としてみられることの多い分野。でも、実は、コピーライティングと心理学は、ともにデータの集大成であり、分析し、実験していくことについて、とても科学的な分野であるのです。
ピグマリオン効果とは
ピグマリオン効果の概略
ピグマリオン効果とは、教師や上司が生徒や部下にかける期待によって、相手の能力が向上していくということ。特に教師と生徒や、上司と部下の関係によって生じることが多い効果です。
ギリシア神話のピグマリオン王の望めば叶うという話から名づけられた効果です。教師期待効果、ローゼンタール効果とも呼ばれています。
ピグマリオン効果と他のコミュニケーションスキルとの関係
ピグマリオン効果と反対の関係はゴーレム効果。そして、ハロー効果はピグマリオン効果の援護射撃をする効果と言えるでしょう。
ホーソン効果は上下関係に関わらず同僚間の仲間意識が重視されるのに対し、ピグマリオン効果は、教える側、教えられる側という関係も必要。教師の期待がその子の能力を正確に判定しているかどうかは言えないので、真実かどうかではなく、教師が本気でその子に能力があるかどうか思えることでありそのあたりはプラセボ効果は必要な条件ともいうことができます。
ピグマリオン効果のコピーライティングへの応用
ピグマリオン効果は教師側がどれだけ生徒を伸ばすことができるかというスキルにつながります。これをコピーライティングに置き換えると、コピーを作るときには、親切に教えてあげることが必要。
どうせ聞かないだろうではなく、聴かせるコピー、読ませるコピー、つまり、読み手のためのコピーを作ることが必要になるということです。そうすれば、コピーの効果が倍増するようになるでしょう。
(参考:ピグマリオン効果とは!その具体例と実験、逆効果そして、批判。)
ゴーレム効果とは
ゴーレム効果の概略
ゴーレム効果とは、教師が生徒に能力がないと思うとその生徒の成績、能力が下がっていくということです。親が子供を、いつもバカにしていると、このゴーレム効果が発動し、子供の成績は見る見るうちに下がっていくでしょう。
見放された子供はやる気をなくすという効果、としてみるとわかりやすいですよね。
ゴーレム効果と他のコミュニケーションスキルとの関係
ピグマリオン効果とは、正反対のスキルであり、ハロー効果は、ゴーレム効果を助長します。
ホーソン効果とは、上下関係か、同僚関係かという違い、教師や親が言うことを信じことが信じられるとき、効果が最大になるところからプラセボ効果はゴーレム効果を強化する効果と言えるでしょう。
ゴーレム効果のコピーライティングへの応用
ゴーレム効果はやる気をなくす効果。だからこの効果が現れないようにすることが原則です。ですが、コピーライティングでは、山場を作ることが重要であるを考えると、ゴーレム効果でやる気をそがれた状況を提示することも有効でしょう。
例えば、「満員電車で揺られて毎日2時間通気するのは苦痛ですよね」と問いかければ、自分で何とかしようとする能力が無いと見越しているわけですが、これで、ユーザーの共感を得ることができます。ゴーレム効果は諸刃の剣ですので、くれぐれも使い方を間違わないように気を付けることが大切です。
(参考:ゴーレム効果とは)
ハロー効果とは
ハロー効果の概略
ハロー効果とは、権威のある人の言う言葉は信用があると思うことです。ハロー効果のハローは「こんにちは」ではなく、後光、光輪、光背、栄光のことで、観音様の後ろの後光のこと。
つまり、ハロー効果とは、人や物の特徴的な印象は、その人、その者の全体に及ぶという効果のことです。まじめな第一印象を与えたら、その人全体がまじめであると感じることです。
ハロー効果と他のコミュニケーションスキルとの関係
ハロー効果は、ピグマリオン効果、ゴーレム効果、そしてホーソン効果を強める働きをします。第一印象が事実か演技に影響しないので、プラセボ効果は、ハロー効果と同じ効果を持っていると言えるでしょう。
ハロー効果のコピーライティングへの応用
コピーライティングにハロー効果は付き物です。商品の印象を高めるために、東京大学医学部教授推薦とか、皮膚科で引っ張りだこの治療薬など、専門家の権威を利用するスキルがハロー効果の利用に当たります。
権威はとても有効なテクニック。3つのNOTを乗り越える前の信用しないはずの読者があっという間に信用するようになるテクニックなので、ぜひ利用してくださいね。
ホーソン効果とは
ホーソン効果の概略
ホーソン効果とは、アメリカのホーソン工場で4年ほど行われた4つの実験に基づく労働環境と生産能力の関係の研究から導き出された効果で、仲間意識の向上が生産効率を上げるという効果。
ホーソン効果と他のコミュニケーションスキルとの関係
ピグマリオン効果、ゴーレム効果が上下関係に依存することに対して、ホーソン効果は、同僚間の関係に依存。
ハロー効果は、同僚間でリーダーが出た場合には影響しますが、リーダーが出た時点で、ホーソン効果でなくなるとも言えます。また、プラセボ効果は、ホーソン効果に影響はないとみてよいでしょう。
ホーソン効果のコピーライティングへの応用
コピーライティングにおいてホーソン効果はとても有効。なぜなら、共感を得るためのスキルとして有効だから。
読まない、信用しない、行動しないという3つのNOTを乗り越えるためのスキルとしては、共感を得ることであり、その共感を得るためには、ホーソン効果がとてもマッチしています。ホーソン効果を使って、読み手に突き刺さる言葉で、読み手の共感をガンガン得ていきましょう。
(参考:ホーソン効果をわかりやすく説明!)
プラセボ効果とは
プラセボ効果の概略
プラセボ効果とはプラシーボ効果とか偽薬効果とか言われる効果で、偽の薬であっても本物のような薬を飲んでそれが本物だと信じれば効果が表れるというもの。信じる者は救われるといえるような効果です。
病は気からともいわれますが、気の持ちようで、病気すらも吹き飛ばせるとしたら、とても効果的。現代の医療では、積極的に活用されてはいませんが、効果があるなら使うべき理論ですよね。
プラセボ効果と他のコミュニケーションスキルとの関係
教師側が信じることが重要になるため、ピグマリオン効果、ゴーレム効果にとっては、プラセボ効果は重要な効果。ホーソン効果に至っては、特に影響はないでしょう。
ただし、ハロー効果は権威を増強させるという観点からは、権威を増強させるプラセボ効果、関連性に富む効果です。
プラセボ効果のコピーライティングへの応用
プラセボ効果はとり方によると偽の情報。嘘をついて相手を騙すことになります。だから、積極的に使うことは倫理上許されないこと。
ですが、プラセボ効果は実際に成果につながることも事実。嘘にならない程度のいいまわし、表現の仕方を利用して活用することが重要なポイントです。
まとめ
ピグマリオン効果とゴーレム効果、ハロー効果とホーソン効果、プラセボ効果の概略を話しながら、コピーライティングと心理学について説明しました。
今回上げたこれらの効果はすべてコミュニケーションスキルに分類されるもの。中には、心理学ではないと批判を受けているものもありますが、心理学であろうとなかろうと、コピーライティング、広告を作る際には、特に関係のない事です。
実際に効果があるかないか、使うべきか使わざるべきか、成果に結びつくスキルかどうか、そこが問題のポイントでしょう。これらの心理学のスキル、あなたのコピーライティングに活かして、読み手の気持ちを根こそぎかっさらってみませんか?
今回も最後までお読みいただきましてありがとうございます。それでは、引き続き、コピーライティング生活、楽しんでいきましょう!
はじめてのコピーライティング 小比井 雷太
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