- こんにちは
はじめてのコピーライティング 小比井 雷太 です。
突然ですが、あなたは、「メリット」と「ベネフィット」の違いを知っていますか?
とか思っていませんか?
かくいう私も、コピーライティングに出会う前はその違いを知らずに、同じように使っていました。
でも、今なら、断言できます。「メリット」と「ベネフィット」は全く違うものだと。そして、この違いを知っているかと知らないのとは、出来上がるアフィリエイト広告の光り方が全く違ったものになると。
さあこれから、その違いについて話していきます。
いいですか?
もしあなたが、コピーライティングでどちらを重視しなければいけないか応えられなければ、目から鱗な話になるでしょう。
そんなあなたならこれからのブログ生活を大きく変えることになる話です。
それでは、どうぞ。
「メリット」と「ベネフィット」の違いが明確なコピーライティング
コピーライティングでは「メリット」と「ベネフィット」を明確に区分けします。
この二つは日本語の感覚では、なんとなく「お得になること」的なおんなじ雰囲気を持っていますよね。でも、英語では、明確に二つの言葉に分かれています。
言語心理学では、同じものでも言葉が分化している場合は、それだけ、深く知っておかなければいけない理由があるからと言います。
例えば、日本で雪を表す言葉は「粉雪」「ベタ雪」「ボタン雪」等々併せてもせいぜい10種類あるかどうかでしょう。でも、雪の中で暮らすエスキモーの世界では、「雪」は400種類以上の表現に分かれます。
これは、エスキモーの世界では、「雪」をしっかりと区別しておかなければ、生死にかかわるからです。
振り返って日本における「雪」はどうでしょうか。エスキモーに比べて雪で死ぬ可能性はかなり低いですよね。だから、「雪」という言葉を分化する必要がなかったのです。
さて、話を「メリット」と「ベネフィット」に戻しましょう。
これら二つが明確に分けられているのはアメリカでコピーライティングが発達してきたことが関係しています。つまり、アメリカで言葉が使い分けられているということは、コピーライティングの世界では、日本より、アメリカの方が進んでいる、ということになるでしょう。
それは、みんなで仲良くといった日本的ビジネス感覚は、生死を分けるような研ぎ澄まされたビジネス感覚ではない。ビジネスをしっかりと分析して、より儲ける方法を見つけるためにテストして、更なる利益結びつける、ロジカルなアメリカ式の理論がビジネスで生き残るための知識ではないでしょうか。
だから「広告の書き方」ではなく、メリットとベネフィットを使い分けるコピーライティングの方がより実戦的なのでしょう。
コピーライティングでの「メリット」とはこんな意味
さて、あなたはコピーライティングでいう「メリット」とはどんな意味だと思いますか?
答える前に、すこしだけ思い出して下さい。「リンスの要らないメリット」といって宣伝していたシャンプーを覚えていますか?
これ↓
このシャンプーは(リンスの要らない)を強調しています。だから、「リンスするのめんどくさ~」と思っている人から支持を得ることができるのです。
ここで出てくる、(リンスの要らない)というのは商品の機能ですよね。
その「商品の機能」自体が「メリット」とコピーライティングでは定義しています。
コピーライティングでの「ベネフィット」とはこんな意味
しかし、商品の価値をPRするだけでは商品は売れません。この問題を解消するためにコピーライティングでは、「ベネフィット」を生み出しました。
この、「メリット」を越える「ベネフィット」とは、簡単にいうと「メリットの先にある人間の願望」いわゆる、「見込み客の欲望」です。
先程のメリットシャンプーの広告をコピーライティング的に「ベネフィット」に焦点を当てると次のようになります。
いかがでしょうか。「リンスの要らない」の先が見えますよね。これが「ベネフィット」です。「ベネフィット」とは、単純な商品の機能の説明ではなく、その先にある見込み客の欲望を満たすことなのです。
フィーチャー・アドバンテージ・ベネフィット
フィーチャー・アドバンテージ・ベネフィットと、似たような言葉を並べてみましたが、実は、この3つは、コピーライティングにおいて重要な言葉。この3つの言葉は世界でトップコピーライターの一人である、ジョン・カールトンが言っていた言葉です。
実際はこのように語っています。
「セールスコピーを書く時はフィーチャー(特徴)と利益(ベネフィット)のリストを必ず作ること。この重要なステップを省くとセールスコピーが台無しになる」
フィーチャー(feature)とは
フィーチャーとは、その商品の特徴のこと。商品にはいろんな特徴があります。一般的な特徴、その商品のカテゴリーの特徴、その商品独自の特徴と色々な特徴があります。
これは、商品を開発した会社、販売する会社にとってとても分かりやすく、メインに置いて製造した項目。だから売り手側にとっては常識になっている知識で、売り手が消費者に伝えたくなるポイントでもあります。
アドバンテージ(advantage)とは
アドバンテージとは、その商品を使ったら得られる、効果や効能のこと。実際に商品を使った時にフィーチャーと呼ばれる特徴が現れることによって出現する効果や効能のことです。
ベネフィット(利益)とは
ベネフィットとは、その商品を使ったら得られる利益のこと。あなたの商品を使ったら、こんな喜びが得られます、と訴求できるポイント。
そのフィーチャーやアドバンテージを得ることによって、結果、どうなるのかということ。商品を使ってみて、生活がどう変わるのか、問題がどう解決するのか、欲求がどう満されるか、こんなことをしっかりまとめたものがベネフィットです。
フィーチャー・アドバンテージ・ベネフィットの関係
ベネフィットって見つけるのがとても大変。なぜなら、誰が買うかわからない状態でその人を思い浮かべてコピーを書けといわれても、見込み客の心に突き刺さるキラーコピーを書くことができないから。
こんなにも、思いつくことが難しいベネフィット。でも、実は、この順番に考えていけば、簡単にベネフィットまでたどり着きます。
その方法とは、フィーチャーを書き出します。つぎに、そのフィーチャーを題材にアドバンテージをリストアップ。この時、(フィーチャー)ということはつまり(アドバンテージ)という風に考えれば簡単に思いつくことができるでしょう。
つぎに、アドバンテージからベネフィットへ昇華する方法。じつは、この作業も先ほどと同じように、(アドバンテージ)ということはつまり(ベネフィット)と考えれば自然とベネフィットにつながります。
このベネフィットがあなたが作るコピー全体の運命、売れるコピーになるか、売れないコピーに成り下がるかを決め手になります。そしてこのベネフィットを見つけて行くことがコピーライティングのリサーチにつながります。
ベネフィットを考えるのに役立つ思考方法
ベネフィットを考えるのに役立つ質問があります。ベネフィットは簡単に見つかるものではなく、いきなりベネフィットを見つけろといわれても、見つかりません。なぜなら、あなたは、その業界や商品のエキスパートではないし、技術的にも疎かったりするから。
だから、コピーライターがベネフィットを見つけることは非常に難しい。こんな難しい作業でも、解決する方法が一つあり案す。それは、ということはつまり法。ということはつまり、と、メリットから考えていくのが良いでしょう。
具体的には次のような質問が適当です。
- 商品を使った結果どうなるのか
- 何故、その商品にそんな特徴があるのか
- この商品は何をしてくれる商品なのか
- この商品を使ったらどうなるのか
このようにして、ベネフィットを見込み客に伝えることができるコピーライティングを行って、お客さんの売り上げに貢献していきましょう。
コピーライティングが「ベネフィット」を探し当てる方法
では、コピーライティングがどのように「ベネフィット」を探し当てるのかを見てみましょう。
まず、売りたい商品の特徴「メリット」をみて、こう考えましょう。「こんな特徴なら、どんな人が買うのだろうか。」
売りたい商品を買う人になりきり、メリットをみて、買いたくなる時はどんな時かを感じるのです。
そうして、買いたくなる時の気持ちが分かれば、その気持ちが「ベネフィット」。誰でも、欲しいもの「ベネフィット」を目の前にぶら下げられたら思わず手が伸びますよね。
その「ベネフィット」を探し当てる方法がコピーライティングで言われれるリサーチに当たります。
ベネフィットライティングスキル
ベネフィットを書いてコピーを仕上げることをベネフィットライティングといわれます。ベネフィットライティングをするためには、先ほど考えてもらったように、ベネフィットをあぶりださなければいけません。
その方法は、「ということはつまり法」。この方法でベネフィットを見つけることが楽な方法です。
また、この方法で見つかったベネフィットが本当に見込み客に合致したベネフィットなのかどうか、見極める方法が必要。次にそんなベネフィットについて少し考えてみましょう。
売りたい見込み客に合ったベネフィット
どんなベネフィットが見込み客にあっているかというのは、見込み客によっても違うし、コピーライターの感覚によっても変わってきます。
例えば、新型iPhoneを売りたい場合、iPhoneユーザーなら新型になって機能アップしたポイントを攻める必要がありますが、ガラケーユーザーにiPhoneを薦めるのであれば、iPhoneという端末を利用するメリット、スマホを使うことの利点を薦めることが最良のポイントかもしれません。
このように一概に言い切れないのが、ベネフィット。どれが正解か、わかりづらく、未だに迷い込む人が多いのがベネフィットなのです。
だから、ベネフィットを作った後、本当にあなたが設定した見込み客のベネフィットなのか、しっかりと確認しましょう。
短期的ベネフィットと長期的ベネフィット
ベネフィットは、今すぐ手に入る即効性のあるベネフィットと、なかなか手に入りづらく長いスパンで得られるベネフィットがあります。このように、多角的にベネフィットを考えることにより、そのベネフィットが適切かどうか判断できる基準も作ることができます。
スマートフォンの指紋認証で短期的ベネフィットと長期的ベネフィットを比較してみましょう。
短期的ベネフィットは、「面倒なパスワードは不要。必要な時に、さっと、しかも安全にロックを解除できる機能。」 長期的ベネフィットとは、「パスワードを定期的に変更して安全性を高める必要はもうありません。パスワードを忘れるという心配も無用。なぜなら、あなただけが持っている世界に一つしかないキー「指紋」を使うから、これからの安全性をずっと確保できるのです。」 |
お客さん任せにしない
ベネフィットがしっかりとベネフィットらしくなっていないという問題があります。この問題はこれくらいのベネフィットはすでに知っているだろうと、ベネフィットの説明を省いてしまうことが原因。
指紋認証なんてどのスマホでもついているし、とか考えると、ベネフィットが生まれません。面倒くさがらずに、ベネフィットについてはしっかりと説明するようにしましょう。
お客さんは、勝手に考えてくれません。こちらからしっかりと手取り足取り、ベネフィットを伝えてあげることが必要。欲しい商品に対し、説明がくどくて逃げる人はいません。単に読まれないだけです。
ですが、ベネフィットは書かなければ絶対に伝わりません。知っているお客さんの知識のリフレッシュだと思ってしっかりと相手に伝わるようなベネフィットを書くようにしましょう。
お客さんが求めているものはベネフィット
見込み客は何を持って、商品を買ってくれるのか。その答えは、ベネフィットです。決して商品の特徴でもないし商品の性能でもない。
その商品を使うことで得られるベネフィットが欲しいのです。新型iPhoneが欲しいのではなく、そのステータスが欲しい、綺麗な写真が簡単に取れることが欲しい、簡単に映像を編集できる機能が欲しいのかもしれません。
しっかりと見込み客のベネフィットをあぶり出し明確にしてこそ、売れるコピーが書けます。そして、炙り出し、明確にしたベネフィットをしっかりと見込み客に伝えてあげること。
もし、メリットしか書いていないようなコピーがあるなら、ぜひ一度メリットをベネフィットに置き換えてみてください。ベネフィットライティングで見違えるような成果を得ることができる可能性があります。
まとめ
コピーライティングで言われる「メリット」と「ベネフィット」。違いが分かりましたか? 簡単に言うと、「メリット」は売る側がその商品を薦めたいポイントや商品の性能、「ベネフィット」は買う側が商品を見た時の気持ちです。
だから、あなたは、「ベネフィット」を追求すればいいのです。「メリット」に目を奪わず、その先の「ベネフィット」に焦点を絞っていくのが良いのです。
それでは、引き続き、コピーライティング生活、楽しんでいきましょう!
今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
はじめてのコピーライティング 小比井 雷太